話し言葉ひとつで、世界はここまで変わる
― ビジネスクラスからファーストクラスへ ―
英語が話せてよかった、
と感じる出来事の中でも、
今でもはっきり覚えている体験があります。
それは、
ビジネスクラスでシンガポールへ向かっていたときのことです。
当日、飛行機の遅延があり、
予定していた便に乗ることができなくなってしまいました。
通常であれば、
代替便への振り替え、
そして同じビジネスクラスでの案内、
それで終わる話です。
実際、最初はそのように案内されました。
ただ、そのとき私は、
無理な主張をしたわけでも、
強く要求したわけでもありません。
落ち着いて状況を聞いたうえで、
ごく自然に、
「もし可能であれば、ファーストクラスは選べますか」
と、伝えました。
するとスタッフの方は、
少し考えたあと、
「確認してみますね」
と言って、
どこかへ電話をかけてくれました。
正直、その時点では、
あまり期待していませんでした。
ところがしばらくして戻ってきたスタッフの方が、
「ご案内できます」
そう言ってくれたのです。
結果として、
ビジネスクラスからファーストクラスへのアップグレードが無料で叶いました。
個室仕様のファーストクラスの機内は、
静かで、落ち着いていて、
まさに別世界でした。
席というより「部屋」に近い空間で、
移動そのものが、
とても快適で、豊かな時間になりました。
この体験を振り返って思うのは、
それは決して「運がよかった」だけではない、ということです。
-
無理を言わない
-
相手を尊重する
-
状況を理解したうえで、きちんと伝える
その話し方ひとつで、
結果は大きく変わります。
英語は、
交渉のためだけの道具ではありません。
相手に安心感を与え、
「この人なら大丈夫」と思ってもらうための言葉です。
それは、
飛行機でも、
ホテルでも、
買い物でも、
電車でも、
同じように働きます。
同じことが、
海外でも自然に起きるようになると、
移動やトラブルさえも、
「快適な体験」に変わっていきます。
語学というのは、
人生を派手に変えるものではありません。
けれど、
人生の一つひとつの場面を、
静かに、確実に、心地よくしてくれる力があります。
話し言葉ひとつで、
世界はここまで変わる。
私はそのことを、
何度も実感してきました。
「英検準1級は通過点」
「これは特別な人の話ではありません。
言葉の選び方を知っているかどうか、ただそれだけです。」
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